犬のよくある病気

犬のよくある病気

犬のよくある病気 犬種によって身体の作りや大きさも違ってくるので、よくある病気にも個体差があります。人間同様、寿命が延びている犬がかかりやすい病気は、「犬の3大病因」として知られている「腫瘍(がん)」「心臓病」「腎臓病」があります。その他、部位によって、かかりやすい病気とその症状についてご紹介していきます。

鼻と口の病気と症状

感染

 特に子犬に多いのですが、鼻水やくしゃみなどを伴う場合、「ウイルス感染」が疑われます。普段よりも明らかに鼻水の量が多い、膿っぽい、血が混じっているなどの異常を発見したら、すぐに病院で受診してください

歯周病

 高齢の犬に多いのが、「歯周病」です。歯石の付着が歯周病を引き起こします。重度になると、頬の骨を溶かしてしまうこともあり、黄色い膿の鼻水が出ることもあります。加齢により歯磨きができにくい状態、歯石が大量についている犬で、鼻水やくしゃみが多くなったときには要注意です。

アレルギー

 花粉の時期のお散歩や家の中で、くしゃみや鼻水の症状が見えるときには、花粉症やハウスダスト等の「アレルギー」が原因の場合もあります。アレルギーを引き起こしている物質を突き止めることがとても大切です。

目の病気と症状

流涙症(涙焼け)

 常に涙が出ている状態で、さらに目頭の毛が赤茶色に変色していたら、「流涙症」です。結膜炎などが原因で涙量が多くなり涙焼けができてしまうこともあります。こすってしまうことで、炎症や皮膚病も起こす恐れがあるので要注意です。

角膜炎・結膜炎

 前足を使って目をこすっている場合には、「角膜炎」や「結膜炎」が考えられます。どちらも炎症がおきて、かゆみや充血する目の病気です。角膜は目の表面を覆っているもの、結膜は角膜の周囲にあるものを指します。

白内障

白内障 人間同様、加齢が原因の場合も多いのですが、糖尿病の合併症により起きるのが「白内障」です。眼球内にある水晶体と呼ばれる部分が白く濁ることで、視力が低下するだけでなく、失明するおそれもある病気です。

皮膚の病気と症状

アレルギー

 いつも同じ季節に異常にかゆがったり、同じ場所でかゆがったり、血が出るほどに音を立てて掻くこともあるのが「アレルギー」です。原因となっている物質を特定することが大切です。食べ物であれば食事改善、環境中の物質であれば薬などを使った治療を行います。

皮膚腫瘍

 皮膚腫瘍にもいくつか種類があります。「乳頭腫」「扁平上皮癌」「基底細胞腫」「繊維腫」「肥満細胞腫」「繊維肉腫」「脂肪腫」など。皮膚腫瘍は年齢とともに増加する傾向にあります。8〜10歳が好発時期とされているので、高齢のワンちゃんとのスキンシップはとても大切です。しこりの場合には、早期発見することで早期治療、完治へと繋げることができます。

皮膚糸状菌症

 真菌(かび)が皮膚に寄生して炎症を起こすと、「皮膚糸状菌症」になります。顔の周り、耳、脚などに赤い発疹と脱毛が同時に起きている場合は注意が必要です。子犬や免疫力が低下している犬や、全身的な病気を患っている犬に多く発症する病気です。人に感染するケースもあるので注意が必要です。

 

行動に現れる病気と症状

尿管結石

 腎臓や膀胱でミネラルが結晶化することで、結石ができる病気です。結石の大きさはさまざまですが、ドッグフード中のミネラル分や体質、尿路感染などが原因となってできるといわれています。尿が出にくくなったり、排尿回数が増加したり、激しい痛みを伴うといった症状が見られます。

肝硬変

 肝臓が硬く変質し、機能が極端に低下してしまう病気です。原因のほとんどが慢性肝炎です。初期症状としては、なんとなく元気がない、少しずつ痩せるなどがありますが、病気が進行していくと、食欲不振、腹水、尿の色が異常に濃くなる黄疸といった症状が見られるようになります。

椎間板ヘルニア

 激しい運動、肥満、骨の老化などが原因で、椎間板に過度な負担がかかり損傷してしまう病気です。痛みや神経麻痺により足を引きずるなどの症状が見られます。ケガなどと勘違いしてしまいがちですが、初期症状で見逃してしまうと大変なことになります。四肢全体に麻痺が広がると、排泄ができなくなる、さらには半身不随を起こすといった重度症状が見られる前に、見つけてあげることが大切です。

前立線腫瘍

 ほとんどの場合、悪性腫瘍つまりガンであり、発見された時にはすでに進行が進んでいる場合がほとんどで、手遅れになることが多い病気です。歩くのを嫌がったり、痛がったりするといった症状が出ます。大好きだったお散歩を嫌がったりし始めたら、なるべく早く医師に相談してください。

 

消化器系の病気と症状

膵炎

 高脂肪な食事を続けることで肥満になり、「膵炎」になるケースが増えています。抗がん剤、農薬、甲状腺機機能低下症に加えて、去勢・避妊手術も原因のひとつとされています。消化の悪いもの、脂っこいものは避けるなど、体重管理に気をつけることが大切です。

腸閉塞

 「腸閉塞」は何かが原因で腸が塞がっている、または狭くなっている状態を指します。「何か」に当たるのは、異物である場合と、がんが原因の場合があります。初期症状ではどちらも似ているのですが、病態はまったく違うものなので、腸閉塞の疑いがある場合には、1日も早く受診することをおすすめします。

鼠径ヘルニア

鼠径ヘルニア 「鼠径ヘルニア」は小型犬に多い疾患です。太ももの付け根にある「鼠径部」に、臓器が飛び出してはまり込んでしまう病気です。太ももの付け根あたりにしこりや膨らみを発見したり、触ったら痛がる場合には、鼠径ヘルニアの疑いがあります。さまざまな身体の不調を引き起こす原因となるので、注意が必要です。

呼吸器系の病気と症状

肺水腫

 肺に水が溜まり呼吸ができなくなってしまう病気が「肺水腫」です。本来空気が入る場所に、血液からしみ出た水分が溜まっている状態です。溜まった水分が気管を圧迫することで呼吸を妨げ、結果、呼吸困難を招くこともあります。すぐに処置が必要な緊急性の高い病気です。

肺炎

 細菌感染、寄生虫感染、アレルギーなど原因は様々ですが、老犬など免疫力が低下している犬がかかりやすいのが「肺炎」です。細菌やウイルスが体内に侵入し、肺や気管支で炎症がおこると、肺炎にかかりやすくなります。

気管虚脱

 気管が押しつぶされ、正常な空気が流れていない状態を「気管虚脱」といいます。呼吸困難になったり、呼吸による体温調節ができなくなることで、命の危険にさらされることも。治療が遅れると救命でいたとしても、脳や肺に障害が残ってしまうこともある病気です。夏場に発症しやすく、再発しやすいのが特徴です。

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